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仕事服も変化が求められる時代。ジーンズとスラックスの良さを併せ持ち、デニムメーカーならではの工夫を盛り込んだ『エドウイン』の「デニスラ」が頼りになりそうです。
声高に叫ばれる働き方改革や、テレワークの浸透といったビジネスを取り巻く環境の変化。仕事着もそれに合わせ、変わらなくてはならない時代が訪れています。適度にカジュアルで、快適に仕事ができる装いが求められるようになってきたのです。ところが、この適度なカジュアル感というのが曲者。ジーンズをジャケットに合わせる“ジャケデニ”なんてものは時代感的にドンピシャなのですが、普通のジーンズでやるとカジュアル色が若干強過ぎる感が否めません。しかし、諦めなくて大丈夫。我々にはジーンズとスラックスの良さをいいとこ取りした奥の手、『エドウイン』の「デニスラ」があります。このパンツはその名の通り、ジーンズ特有の力の抜けた雰囲気を残しながら、ジャケット映えもするすっきりシルエットに仕上げているのが特徴なんです。シャツやネクタイにも自然と馴染んでくれて、ちょうど良いカジュアル感を醸してくれます。ジャケットさえかっちりしていれば、商談や会議への対応も可能なポテンシャルを有しています。
実は2020年冬にリリースされている『エドウイン』の「デニスラ」は、シリーズ第3弾。ユーザーの声に耳を傾けながら細部に改良を加え、よりビジネスシーンにふさわしいパンツに仕上げています。例えば、シルエット。太腿から裾に向かってきれいにテーパードさせた特徴的なフォルムを維持しつつ、腰周りにミリ単位の調整を加えて若干のゆとりを持たせています。「デニスラ」は、もともとヒップラインにシワが出にくい快適なフィット感が魅力ですが、この微調整によってはき心地はさらに向上し、よりスラックスらしく洗練された印象になりました。
もう1つの改良点が、第2弾にはなかったヒップポケットのボタン。ヒップ周りは、もともと玉縁ポケットとバックヨークを生かしたパターンで小尻に見せられる設計を行っています。ここにボタンを加えたことでヒップ位置が少し高く見え、後ろ姿をより美しく見せているのです。ちなみに「デニスラ」は、ジーンズならではのディテールであるバックヨークをあえて残しているのが特徴。これがあることでバックスタイルが間延びせず、ヒップラインにきれいにフィットするシルエットを描いています。
こちらは最初の1本としてもうってつけな、ベーシックモデルの「スリムテーパード(EDB102)」。5ポケットではなくスラッシュポケットを備えた細身のスラックス仕様で、膝下をシェイプすることでスマートなシルエットを描いています。その一方で、生地には高い伸縮性を誇るニットデニムを採用。3方向へのストレッチ性があるので、締め付け感なしではくことが可能です。復元性が高く伸びたらすぐに戻るので、シワがつきにくく膝抜けが起こりにくいという長所もあります。ちなみにこの「デニスラ」には、パンツと共地のテイラードジャケットもラインアップ。セットアップとして着用すれば、楽ちんなのにスーツらしい着こなしを楽しむこともできますよ。
実際にはいてみると、ビジネスシーンにうれしい作り込みが満載されていることに驚かされます。例えば、ウエストの裏側に施された滑り止めテープはその1つ。これがあることで、タックインしたシャツ裾が飛び出てしまうのを防げます。加えて、右ポケット内の隠しモバイルポケットも、かゆいところに手が届く意匠。ポケットにスマホを入れると、ポケットの底のほうが膨らんでシルエットが崩れてしまいがち。ですが、この隠しポケットにスマホを入れておけば、それも解消されるというわけです。もちろん生地自体がよく伸びるので、座っていても膝や腰周りが締め付けられることもなく、ノーストレスで過ごせます。
ちなみに、カラーバリエーションは全8色という豊富さ。ジーンズ感をより楽しめるインディゴブルーはもちろん、ダークグレーやライトグレー、ベージュ、ブラックとビジネス使いしやすい選択肢も充実しています。シーンによってはカジュアル感の許容範囲も異なるでしょうが、これだけ色数があればいかようにも対応できそうです。しかも、ここまでの作り込みがなされているにもかかわらずアンダー1万円というコスパの高さを実現。何本か色違いで揃えて、オン・オフで活用するというはき方も無理せず楽しめそうですね。
一段上のスタイリッシュさと快適さを狙うなら、「デニスラ エグゼクティブ」というラインがおすすめです。ラインアップは、よりスラックスらしい洗練されたスタイルを楽しめる「エレガント」、出張などの移動が多いときにも重宝する「コンフォート」という2型。どちらも日本国内の自社工場で、徹底したクオリティ管理下で仕立てられています。
大人の着こなしを格上げする“理想のデニスラ”を追求した、エレガントタイプ
まず、こちらの「エレガント(EDB051)」は、「デニスラ」用に開発された布帛デニム素材を採用。ストレッチ性がありつつも適度な張りを持たせてあるので、スリムテーパードシルエットがより一層映えます。しかもこの布帛デニムには、色落ちしにくい特殊な染色が施されています。一般的なデニムのインディゴ染めのように他の衣類に色移りする心配がなく、きれいな色を長く保てるというのもビジネスユースにおいては魅力です。
色の選択肢は4タイプ。ビジネス使いしやすいグレーに加え、チノパン見えするベージュも用意。ブルー系は色味の濃いインディゴブルーだけでなく、爽やかな印象の中間ブルーという配色も揃っています。佇まいがスタイリッシュなので、デニムらしい色合いを楽しんでもカジュアルな印象に傾き過ぎない。そんなところも魅力といえそうです。
トラウザーとデニムのいいとこ取り。長距離の出張も楽しみになるコンフォートタイプ
こちらの「コンフォート(EDB052)」は、より柔らかで伸縮性がさらに高いニットデニムで仕立てられています。リラックスしたはき心地なので、デスクワークがメインの内勤デーや、電車や飛行機の座席に座る時間が多い出張デーにもうってつけな選択肢といえます。加えて、デザイン的にも少し凝っていて、フロントはスラッシュポケットを採用したスラックス顔となっていますが、バックスタイルはジーンズ見えするパッチポケット付き。カジュアル感を高めたデザインは、カフェなどでのテレワークの装いにも似合いそうです。
色の選択肢は、全5色。「エレガント」と同じくインディゴブルーとベージュを用意しつつ、グレー系は濃淡の違う2種類のグレーから選べます。また、ビジネスでも休日のおしゃれでも使いやすいブラックもラインアップされています。
ジーンズとスラックスのいいとこ取りをしたスタイルが映えるのは、もちろんオンタイムのジャケット姿に限りません。写真をご覧の通り、タックアウトしたシャツにニットを羽織るような休日の装いにもスッと馴染んで、大人らしいカジュアルを印象づけてくれます。また、そんな着回し力の高さは、コストパフォーマンスにも直結。1週間のローテーションに1本組み込めば、頼れる戦力になってくれるに違いありません。
執筆/遠藤 匠
構成/TASCLAP