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汗ばむ季節の快適指数を左右するのが機能性素材。その真打ちとして『エドウイン』から注目の新作が登場しました。動くほど涼しくなる、新発想の「歩クール」をどうぞ。
昨今、スポーツシーンに限らず日常のおしゃれにおいても機能性素材の存在価値が高まってきました。それは肌着のような脇役アイテムに限った話ではなく、パンツやシャツといったコーデの主役アイテムにもおいても同様。今、時代が求めているのは、暑さによる不快指数を低減してくれつつ、ファッションアイテムとしても成立する服です。特に都市部の蒸し暑い夏日においては、そんな高機能ウェアが欠かせなくなってきています。
こうした潮流の中、『エドウイン』が満を持して放ったのが、「歩クール(アルクール)」という新素材を採用したコレクション。 “歩く”と“クール”を組み合わせたシャレの効いたキャッチーなネーミングが、快適さをもたらす仕組みを端的に物語っています。詳しくは後述しますが、簡単にいうと、歩く(動く)ことによって衣類内の空気が入れ替わるという驚きの生地特性が特徴。要は、ウェア内に熱がこもらないので涼しく快適な着心地をもたらしてくれるのです。今年の夏カジュアルの先発ローテーション候補として戦力分析をしておくべき、価値のあるルーキーです。
ここからは、「歩クール」がもたらす快適さの秘密を詳しく見ていきましょう。前述のようにこの生地には、歩くたびに衣服内の空気が入れ替わる特性が備わっています。それを可能にしているのが、ポリエステルに対し綿と麻を混紡したメッシュ構造のストレッチ素材。体が動くことによって風通しの良いメッシュによる通気が促され、ウェア内に熱がこもるのを防いでくれるというわけです。加えて、麻はドライなタッチでベタつかず、綿には吸汗性という素材特性があります。綿が吸った汗はポリエステルが外に逃してくれるので、爽やかな着心地を保てるのです。
メッシュ素材と聞くと肌透けが気になるかもしれませんが、「歩クール」の場合は高い通気性を保ちながら肌や下着が透けないように配慮した編み立てになっています。なので、その心配は不要。また、副資材の選定や仕立てもメッシュの軽さを損ねないことを重視したものなので、着心地は非常に軽やか。ストレスなく動くことができます。また、紫外線遮蔽率も93%と高く、炎天下でのUV対策も万全。しかも、これらの特徴は加工ではなくあくまで素材の組成で実現したもの。ゆえに、日々の洗濯によって機能が損なわれることもないのです。
「歩クール」のラインアップは、イージーパンツをメインにショーツやシャツといった多彩なアイテムで構成されています。いずれも流行に左右されないオーセンティックなスタイルを基調とし、ウェビングベルトやスピンドルといったディテール使いでメッシュのスポーティさを味方につけたデザインへ落とし込まれているのが特徴。色使いも定番色が基本なので、いつも着ている定番のメンズアイテムと気軽に置き換え可能。それでいて、いつもの夏以上の快適さを享受できるのもうれしいポイントです。
共布を用いたシャツとパンツによって、トレンドのセットアップ使いを叶えることも可能。機能性素材であることを感じさせないベーシックカラー同士の合わせであれば、街で浮いてしまう心配は皆無です。見た目からも軽さと涼しげな印象が伝わるメッシュ特有の素材感が、清涼感の演出にも一役買ってくれます。
「歩クール」がサマーカジュアルの快適指数を劇的にアップしてくれることがわかったら、お次は今年の夏カジュアルの開幕スタメン候補となるアイテムをチェック。パンツもシャツもオーセンティックにして、旬を感じさせるシルエットやディテールも満載です。どれを選んでも、エース級の活躍が期待できます。
見た目も着心地も軽快そのもの。ワードローブの軸となる“半袖シャツ”
「イージー エイトポケット シャツ」と名付けられたこちらは、ゆったりとしたボックスシルエットを描いたオープンカラーシャツ。ドロップショルダーで袖幅も太めという、今の時代感を抜かりなく押さえた仕上がりです。前身頃のダブルポケットを筆頭に、全部で8つのポケットを備えた収納力の高さが自慢ゆえ、手ぶら外出の相棒にもうってつけ。身幅の広さに対し、レングスは短めなので、前開きでラフに着てもルーズな印象に傾きません。
左右の裾には、サイドシームに添わせた横ポケットがさりげなく施されています。サングラスのようなちょっとした小物の収納に便利ですが、写真のように手を突っ込む仕草さえもサマになりますね。ちなみにポケットの袋布は表地と共布のメッシュなので、シャツ自体の軽さや通気性を損ねる心配もありません。
夏といえばやっぱりこれ。手ぶらを叶える、大容量“ショートパンツ”
片手でフィット感の調節が可能なウェビングベルトを備える「イージー ショート パンツ」。特筆すべきディテールは、左右の前ポケットと腰ポケットがそれぞれつながったワークパンツ風の大型ポケットです。休日の外出の手回り品であれば、バックを持つまでもなくこのショーツのポケットだけでこと足ります。この収納力の高さは言わずもがな、キャンプシーンやビーチにおける使い勝手も良好です。
特徴的な大型ポケットは、写真のように財布はもとよりドリンクボトルなども余裕で収まる優秀さ。スマホのポケットは別途で付いているので、着信時の取り出しも手間取りません。アウトドアにおいては、サングラスやBBQの着火用トーチ、ペグ打ち用ハンマーといったギア類の収納も任せられます。
程良いゆとりが、実に今風。レギュラーテーパードの“イージーパンツ”
フルレングスの「イージーパンツ レギュラーテーパード」も、ベルトレスではける腰ゴム入りのウェビングベルト仕様。今どきのワイドパンツ感覚ではける程良い太さのワタリ幅で、膝下はストレートに近いゆるやかなテーパードによって裾周りがもたつかないシルエットを描いています。レングスはMサイズで股下66cmと、裾上げなしではける気持ち短めの9分丈となっています。
ウェビングベルトがあれば、タックインしたTシャツの厚みや腰位置に合わせたフィット感の微調整も自由自在。無造作に垂らすだけで、腰周りのアクセント作りに貢献してくれる意匠でもあります。このパンツは写真のようにベルトループに引っ掛けておくことで、不用意に真ん中に垂れてくることもありません。
機能も美脚シルエットも両取りの、スリムテーパードシルエット
涼しさや楽さを享受する一方で、大人らしい印象を強めたい場合は「イージーパンツ スリムテーパード」が戦力に。スリムテーパードと銘打っているだけあって、「レギュラーテーパード」と比べるとワタリは細め。ですが、あくまでイージーパンツがベースゆえ、腰周りから太ももにかけてのラインは太過ぎず細過ぎもしない“ほどゆる”に仕上がっています。膝下はより強めにシェイプをかけ、レングスもジャスト丈(Mサイズで股下68,5cm)ですっきりとした足元を印象付けられる設計になっています。
腰周りには、ひもで絞り込むスピンドルを採用。アウトドア由来のウェビングベルトがスポーティさを感じさせる意匠なのに対し、こちらはより“楽パン”らしいリラックスした印象を醸し出してくれます。ベルトループに手持ちのベルトを通すことで、より都会的な印象に傾かせることも可能です。
執筆/遠藤匠/Takumi Endo
構成/TASCLAP
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